JAPANミリテールフォーラム

ミリタリーモデリングディスカッションフォーラム (AFV, AIR, 艦船, フィギュア, ファンタジー, スケールモデル, ジオラマ&ヴィネット)

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  • #1 2016-03-06 18:41:28

    Asuke
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    From: 大分県
    登録日: 2015-09-09
    投稿: 60
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    Queen Boudica 1世紀

    長らく作業していたものが、ようやく完成しましたので紹介します。
    メーカー:オリジンアート
    原型:PedroF.Ramos氏
    mini_IMG_2988.jpg
    mini_IMG_2989.jpg
    mini_IMG_2984.jpg
    mini_IMG_2985.jpg
    mini_IMG_2987.jpg
    塗装はいつも通りファレホにて行いましたが、女性らしい滑らかな肌のグラデーションを表現するのが難しく、最終の仕上げ作業のみ油彩を使っています。
    また、魅力的な原型ですが、目元を少し自分好みに改修しています。

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    #2 2016-03-07 20:07:49

    myouchin
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    登録日: 2015-07-28
    投稿: 170
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    Asukeさん、こんばんは。

    う~んこれは素晴らしい!!実に見応えのある作品に仕上がりましたね。親衛隊中尉のインパクトとSS戦車兵の安定感と洗練を併せ持っている、というのが第一印象です。
    肌の複雑な色使い、布地のテクスチャーの描き込み、所々に映り込んだ空の青色等、とにかく見どころが沢山あって見ていて飽きのこない作品ですね。これまでの作品と同様にチャレンジングな塗りをしているのも素晴らしいと思います。
    目元を改修した事がとても良い効果に繋がっていると思います。Pepa Saavedra氏によるボックスアート作例は(このメーカー廃業したみたいですね)、目尻の吊り上った、怒りが強調された表情で、分かりやすいし超絶的に上手いんだけど複雑な味わいには欠ける、といった印象を受けたのですが、この作品は(計算されたものかどうかは分かりませんが)アングルによってそれぞれ表情というか、受ける印象が随分違って見えて、それが何とも言えない複雑で深みのある魅力になっていると思います。個人的には二枚目の画像が特に秀逸だと思いました。何かこう、語ってるというか訴えかけてくるものがあって、とても引き込まれるものがあります。

    バストモデルはフィギュアの中でも特に肖像画的性格の強いカテゴリーだと思います。1/35のミリタリーフィギュアが、個々の人間を描く事よりもシチュエーションやシーンの再現を重視したものが多いのに対し、人間を描く事にどこまでもフォーカスしていって、最後に辿り着くのがバストモデルではないかと思うんです。この作品はそんなバストモデルの特性が存分に発揮されていると思います。史実のボウディッカとはあるいは異なるかもしれませんが、人間を描き出す事に成功した、優れて肖像画的な作品だと思います。

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    #3 2016-03-08 20:06:03

    Asuke
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    From: 大分県
    登録日: 2015-09-09
    投稿: 60
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    myouchinさん、いつもコメントありがとうございます!
    このフィギュア衣装の布地や装飾品の金属や革の表現のほか、女性ということもあり、肌の表現をどうするのか…とフィギュアペインターとしては見せ場が多いように感じます。
    そのうえで、今回の製作で意図したのは、いつもの男性フィギュアと違う女性らしさを表現することと、この原型の特徴でもある細かく彫刻された髪の毛や革のベルトなどの光の反射を通して、フィギュアの周りの環境を表現することでした。
    当初の計画ではフィギュアのモデルがケルトの女王ブーディカということもあり、なんとも安直ですが、ケルト人=森の中に住むイメージ=薄暗いという方程式が浮かび、そのイメージで塗ってみるつもりでした。
    しかし、薄暗さを表現しようと彩度をおとして塗り始めると、なんとも血色の悪いお顔になってしまい、やむなく方向転換してなんとか彩度を保ったまま森の中のイメージを表現できないだろうかと四苦八苦したのですが、いまいち納得のいく結果にはなりませんでした。この点に関しては今後の課題かなと思っています。
    もう一つの製作の意図である女性らしさの表現に関しては、myouchinさんご指摘の通り原型の険しい表情をどう処理するのか?というのが一番のネックになってきます。そのため、原型を改修することにしました。もともとの険しい表情も強い女性という感じでそれはそれで綺麗なのですが、もう少し表情をマイルドにした方が今回の製作のイメージに近いと感じたためです。意図したものではなかったのですが、複雑な味わいが感じられると評していただけたのは、この原型の改修作業が利いていたのかもしれません。
    単なるフィギュアであることに変わりはありませんが、バストモデルの特性を生かして、モデルの人間性まで描きだせるようなペイントができるようになればなーとは常々思っています。もしも、その片鱗でもこの作品から感じ取っていただけたのならうれしい限りです。史実ではこんな若いおねーさんではなかったでしょうが、大国ローマに対して戦いを挑んだわけですから、強い女性という側面だけでなく様々な葛藤が彼女の中であったのではないだろうか…など2000年前に思いをはせながら製作してみるのもヒストリカルフィギュアの魅力ですね。

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    #4 2016-04-10 10:13:24

    Kazufumi
    Administrator
    From: 沖縄
    登録日: 2011-05-13
    投稿: 2,157
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    この作品へのコメントが遅れましたが、私も2枚目の画像の表情にAsukeさんの入魂が感じられます。Pepaさんのボックスアート作例は彼女のスタイルが強く押し出されていてmyouchinさんの仰るように複雑な味わいというよりは「怒りに満ちて戦う力強い女性」を前面に打ち出して表現している感じを受けますが、Asukeさんの塗りは憂いを持った美しい女性像が感じられますね。

    仰るように史実のブーディカの風貌はおそらく違うでしょうが、誰も知る由はありませんから、映画のようにある種ファンタジー性を入れるのもヒストリカルフィギュア的には大事な要素なのではないでしょうか。 高貴な氏の出身、頭が良くてスラッと背が高く鋭い目、長い髪、レイプされてしまったという過去など長い歴史を経ても残る伝説となる生い立ちと存在感から、やはりひときわ目を引くような強く美しい女性だったと思います。ブーディカは銅像も幾つか作られてますしヒストリカルフィギュアも幾つか出てますが、どれも解釈が違う感じなので、そこがまた魅力でもあると思います。

    私も実はブーディカはだいぶ前から造形しようと考えていて密かに進めてるテーマです。Asukeさんの作品もいいインスピレーションになります。


    "Real artists ship. " --Steve Jobs
    "The art challenges the technology, and the technology inspires the art. " --John Lasseter
    活動サイト:planetFigure, Putty & Paint

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    2 人が「いいね!」と言っています。:myouchin, Guest

    #5 2016-04-10 15:25:58

    Asuke
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    From: 大分県
    登録日: 2015-09-09
    投稿: 60
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    kazufumiさんコメントありがとうございます!
    ブーディカはおっしゃるように強いリーダーであり、頭が切れて、そして美しい…というイメージが強く、男の私からしても憧れに近い魅力があります。(というより、そういった女性が個人的に趣味ってだけなんですが…笑)
    なので、ブーディカはこの作品以外にもpegasoの75mmも塗ったことがありますが、今回は75mmの全身像と違いバストモデルと言ことで、表情や顔立ちから女性らしさを感じられれば良いなと考えての製作でした。少しでもイメージに近づけようと原型の改修を行いましたが、イメージのブーディカそのままの再現にはまだ遠いようです…

    kazufumiさんの女性造形は拝見したことがないのですが、今までのドイツ兵やVAIKINGからも感じられるような男っぽさを上手く残しながら、ハリウッドスターのような見とれてしまうカッコ美しいブーディカになるのではないでしょうか?
    ブーディカ好きとしては期待大なので楽しみにしておきます!

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    #6 2016-04-10 18:38:36

    myouchin
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    登録日: 2015-07-28
    投稿: 170
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    歴史に親しむ際にイメージを優先させるのか、それとも史実を尊重するのか、これって実は模型という狭い世界に収まりきらない巨大なテーマなんですよね。この事に関しては10年以上前からず~っと考えを巡らしているのですが、未だに纏まりません。なのでなるべく模型の世界に絞って話をします。
    私は『歴史好き』でもあり同時に『歴史模型好き』でもあるのですが、この両者は必ずしも合致するものではありません。前者の立場としては“事実はどうであったのか”が最大の関心事なのですが、後者の立場だと“考証とかメンドクサイ、もっと自由にやりたい”という気持ちが強かったりします。なのでKazufumiさんの「映画のようにある種ファンタジー性を入れるのもヒストリカルフィギュア的には大事な要素なのではないでしょうか」というご意見にも心情的には賛成なのですが、事情はもっと複雑です。
    ヒストリカル畑の人間には周知の事実ですが、ヒストリカルの世界って考証がもうユルユルなんです。ナポレオニックのような近代カテゴリーはまた別ですが、古代・中世となるとかなりフリーダムですよね。有名メーカーの製品にも出来は良いけど何かアヤシイ感じのするものは見受けられて(出来が良いから目立つのであって、数の多少は別なのでしょうが)、しかも悩ましい事にそれらの製品って、史実を踏まえた上で模型としての演出で虚構を加えているのか、それともよく分からないからテキトーに作っているだけなのか、作り手の意図が解らない事が多いんです。そしてここからが重要なのですが、仮に前者だとしても、受け手の側の全てが演出としての虚構を判別出来るだけの知識を持っている訳ではない、結果として虚構が虚構と認識されないまま世間に流布していって、最終的には虚構が史実にとって代わってしまう。こういう事って実はモノスゴク多いんです。『歴史好き』の立場からすると本当に怖ろしい現象です。
    一方『歴史模型好き』の立場からするとまた違った感情があったりします。私はそれなりに考証は気にするものの、それはあくまで義務感からであってリサーチも徹底出来ていないし、考証至上主義も好きじゃないので、「自分はモデラーであってリサーチャーではないのだから考証を創作の最上位には置かない」とすら考えています。でもやっぱり物事はバランスが重要なんだと思います。最近のヒストリカルフィギュアって考証的にアヤシイだけでなく、見せ方の方向性がどんどんファンタジー化しているようでやり過ぎではないかと思う時があります。で、そういうフィギュアって純粋に模型作品として捉えると、実に素晴らしかったりするのでまた何とも悩ましいんですよね。史実優先とイメージ優先が並び立って、バランスが取れていれば悩まずに済むのですが、実状は極端な方向に偏ってしまっている気がします。

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    #7 2016-04-13 19:00:21

    Asuke
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    From: 大分県
    登録日: 2015-09-09
    投稿: 60
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    史実に忠実であるか、それとも模型だと割り切ってしまうか?なかなか、難しい問題でもありますね。私の場合、歴史の知識は高校の世界史レベルくらいしかないので、完全に後者で割り切ってしまっています(笑)
    あくまで私の興味は生身の人間の形であって、考証などは二の次に考えてしまいがちです…
    しかし、最近のヒストリカルフィギュアがどんどんファンタジー化しているというのもよくわかります。それはそれで素晴らしい作品なのですが、どこか説得力に欠けるというか、あまりに派手な演出をしすぎると返って陳腐に見えてしまうということもありますね。そうはいっても模型なので見栄えがするような適度な演出はしてほしいかなとも思っています。(だから難しいんですが…)
    myouchinさんの造形作品からは、リアリティというか説得力のようなものを感じていたのですが、「考証+見栄え」のバランスが上手く取られているからなのでしょうか…

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    4 人が「いいね!」と言っています。:myouchin, hiranuma, 才谷社中, Guest

    #8 2016-04-13 23:27:31

    myouchin
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    登録日: 2015-07-28
    投稿: 170
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    >Asukeさん

    ひとくちにヒストリカルフィギュアと言っても時代や地域等その範囲は広大なので、全てのカテゴリーに深い知識を持つのは不可能ですよね。

    史実を基礎に置くか、イメージ・イマジネーションを膨らませるか、私は両方の方向性があっていいと思うし、この両者は完全に分けられるものでもありません。しかし古代・中世カテゴリーでは元々後者が多いし、その上最近では「これはもうキャラクターものに近いのでは」と思える製品も見受けられます。イメージ・イマジネーション優先の流れが加速している現状を見ていると、やはり考え込んでしまいます。
    絵画に例を取ると、ナポレオンのアルプス越えを描いたダヴィットの有名な作品がありますよね。『華麗な軍装を身にまとい白馬を駆って颯爽とアルプスを越えていくナポレオン』多くの人に愛されている名画で確かに素晴らしいんだけど、そういうのばかりになってしまうと『地味な防寒具に身を包みロバに跨って粛々とアルプスを越えていくナポレオン』みたいなのもあっていいんじゃないかなぁ(実際そういう絵画もフィギュアもありますけど)と、私なんかは思ってしまいます。

    造形をする上で史実の再現と模型としての見映えの両立はやはりすごく意識しています(もっとも私の考証はかなり中途半端ですけど)。それに加えて人間の内面の表現ですね。出来ているかどうか疑問ですが。実は人間を描くという点で最も影響を受けたモデラーは、かの高石師範だったりします。

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    5 人が「いいね!」と言っています。:才谷社中, hiranuma, Asuke, Guest, 木蘭

    #9 2016-05-11 12:32:55

    panzervati
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    登録日: 2011-06-06
    投稿: 639
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    史実の人物を再現しようとされた色合いと効果的なハイライトが素晴らしい作品だと思います。


    同じ色で下塗り3回。
    panzervati

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    2 人が「いいね!」と言っています。:Guest, Asuke

    #10 2016-05-11 14:36:14

    岩野 歩 (いわのふ)
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    From: 静岡県
    登録日: 2011-05-20
    投稿: 102
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    Re: Queen Boudica 1世紀

    >myouchin様

    考証かイメージかはフィギュアに取り組んでいるといつかは突き当たる問題だと思います。
    無機質な飛行機や戦車と違って人間が対象となるフィギュアは製作者の感情が入る余地が大きくより問題になります。
    個人的にはフィギュアは表現形式の一つと考えていますので。効果のある場合考証をある程度無視してもよいと思います。
    フランス軍の青い制服もアウステルリッツに勝利した時とモスクワから撤退した時では違って然るべきだという考えです。
    私は博物館に収める見本を作っているのではないので、考証も目的ではなく作品に現実味を持たせるための1手段と考えています。

    とは言っても、同時に現実の歴史には敬意をはらうべきですし、安直な目的の為に史実をねじ曲げるべきではないと思います。


    私がフィギュアを作る動機は狂気である。

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    3 人が「いいね!」と言っています。:myouchin, Guest, hiranuma

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